sTLAの取得とアドレスポリシー

sTLAの取得

 ある程度大規模なISPであれば、sTLAと呼ばれる、/35(*) ほどのやや大きな空間を割り振ってもらい、BGPによるルーティングを行うことになる。もちろん、これが無いとIPv6を使えないのではなくて、小規模なISPやエンドユーザはsTLAを持ったISPからアドレスを割り当ててもらえばよい。
 sTLAは、APNICから直接取得することになっており、基本的にAPNIC会員でなければならないが、JPNICでは取得手続きの取り次ぎを行っており、JPNICの指定事業者であればJPNICを介してsTLAの取得が可能である。
 手続きの詳細はsTLA割り振り申請(JPNICのWeb)を参照。
 割り振り申請に当たってはAPNICの審査が入るが、JPNICは単にメールの転送を行うだけなので、当然やりとりは英語になる。私も英語は苦手なので、こちらの本心がちゃんと伝わったのか、それともこれ以上変な突っ込みを入れても無駄だと思わせたのかは分からないが、申請から1ヶ月かからずにsTLAを取得できた。

(*) 現在は /32 に拡張されている代わりに、取得するための制限が厳しくなっている。

アドレスポリシー

IPアドレスを割り当てるに当たっては、次のことをできるだけ満たさなければならない。
したがって、どのようにアドレスを割り当てるかの指針を決めることは非常に重要である。
現在は、上で述べたようにsTLAの割り振りに関する暫定的なポリシーはあるものの、これはあくまでも暫定であり、さらにそれをエンドユーザにどのように割り当てるかというポリシーも決まっていない。しかし、日本ではIPv6サービスが立ち上がって来るなど早急にポリシーを決定しないと困る状況になってきており、JPNICを中心に世界へ向けてポリシーの案を提案するなど、積極的な活動を行っている。
アドレススペースが膨大にあるIPv6ではアドレスの節約という意味は薄れており、経路数をいかに削減できるかに重きを置く方向である。

割り振り・割り当て構造
【IPv6アドレスの割り振り・割り当ての仕組み】

議論は、APNICのglobal-v6メーリングリストでも行われている。

参考)2001/10/25 IPv6アドレスポリシーに関する説明会 (JPNIC)

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